磁化・帯磁

くぎが磁石になるワケ

鉄などが磁気を帯びることを「磁化」あるいは「帯磁」といいます。鉄のくぎを磁石にくっつけておくと磁力を持ち、別のくぎを引き寄せます。これは鉄の中にある小さな磁石の集まり(磁区)の磁極がバラバラの向きで磁力を打ち消し合っていたのが、外部の磁界の影響を受けて全て同じ方向を向くことにより起きるものです。

この現象は磁気誘導とも呼ばれ、鉄のほかニッケル、コバルト、それらの合金などが磁界内で磁化されることをいいます。例えば、ドライバーの先を磁石にくっつけると、その先端が磁石になり、ネジやくぎを吸着する磁力を持つことがあります。

永久磁石との違い

鉄は低い磁界をかけただけで簡単に磁化する軟磁性材料ですが、保磁力が低いためすぐにその磁力が消えてしまいます(消磁)。磁石をくっつけることで一時的に磁石になった(磁化した)くぎが磁石を離したとたんに普通の鉄に戻ってしまうのもこのためです。

物体の性質によっては多少の磁気が残ることがあります。これを残留磁気と呼び、永久磁石の材料には残留磁気を帯びやすいものが使われています。さらに軟磁性材料の保磁力を高め、永久磁石にするために不可欠なのがネオジムなどの希土類元素です。磁石材料を磁化することは「着磁」といい、永久磁石は着磁機を使って原料の中にある磁区を同じ方向にそろえて作ります。